私がイギリスに来るまで

ここで少し私がイギリスに来るまでの流れを思い返したいと思います。

 

本当は3年前に来るはずだった

 

話は大学入学時に遡ります。留学制度が充実している大学に入学した私は、大学1年の4月に「今年中に留学に行く!」と豪語していました。しかし、大学生あるある話ですが、いざ大学生活が始まってみると、バイトにサークルにデートに、と大忙しの生活の中で、留学に踏み出すどころか英語を勉強する時間すらほとんど無くなっていました。そもそも、留学をしたいと考えていた理由はシンプルでした。


1つは、英語話せたらかっこいいじゃん!という理由。
2つ目は、就活に役に立ちそうじゃん!という理由でした。

 

でも結局、二つとも他人の目を気にした理由で留学に興味を持っていたので、気づかないうちに「留学したい」と思っていた気持ちが「留学したほうがいい」に変わり、ついには「留学しなくちゃ」から「留学しなかったらヤバイ」という危機感(焦燥感?)に変わっていました。

留学に対してネガティブな感情が膨らんでいくなかで、「留学に行く本当の目的はなんだろう?」と自問自答を続けましたが、結局自分で心から納得できる「本当の目的」は見つけられないままでした。どんなに留学のメリットを理解しても、どうしても留学には踏み出したいと思えず、そのうち留学について考えるのを止めている自分がいました。そして、バイトやインターン、ゼミの取り組みに全力になっているうちに、目の前には就活という文字が。結局、私は留学経験の無いまま就職活動を始めることになりました。

 

留学と就活の実際の関係とは

 

 

就活において、留学経験は大きな強みになる=留学してないと大きなウィークポイントになる、と考えていた私ですが、個人的に就活を終えてみて、留学してないことは必ずしもマイナスではないと思いました。

 

もちろん受ける企業や業種によっては、留学経験が大きな武器になることは多いと思います。特に、私が志望していた外資系企業は、案の定帰国子女や留学経験者が多く、本選考前の時期とかは特にやっぱ留学しておくべきだったかな、留学経験がないのは不利になるかもな、と思った瞬間は結構ありました。

 

しかし、だからといって留学経験が必須条件かというとそんなことはないと思います(もちろん企業によると思うし実際何を基準に見られているのか内情は知りませんが)。私自身、留学経験がないこと(また、英会話力が高くないこと)を理由に志望企業を絞りたくなかったので、とりあえず語学力で足切りをされる危険性をなくすために、自分でできる対策は一応しました(TOEICとかTOEFLとか)。そして、留学について考える暇もないくらい全学生生活を懸けて打ち込んだバイトとゼミ(サークルは肝臓の限界を感じて辞めていた)の中で得たことや経験に焦点を当てて就活をしました。そしてまた、なぜ自分が留学に行かなかったかも包み隠さずに説明するようにしていました。

 

結果、帰国子女や留学経験者が多かったので、もちろん留学経験を一番のネタのしている人は多かったようですが、逆に留学している学生が増えている中で、普通の語学留学をしてきても差別化するのが大変そうだな、と思うこともありました。私は、留学経験がないのに外資系を受けているという、どちらかといえば少数派だったこともあり、「なんでうち受けてるの?w」と突っ込んでもらえたのは逆に美味しかったくらいでした。

 

ちなみに、ここに書いていることはあくまでも結果論なので、就活が終わるまではもちろん不安もありました。でも、むしろ就活でのメリットを目的に留学をするという選択をしなかったことは、自分にとって正しい決断だったと感じています。そしてまた、就活において「留学経験が活きた」と言う友達の大概は、就活のために留学をしたではなく、なんらかの目的を果たすための手段として留学を選んだ結果、それが就活で評価されたと言う友達ばかりでした。

 

そんなこんなで就活を終えた私が、結局やっぱり留学に来たのは、就活が終わってみて初めて純粋に「留学をしたい」と思ったからです。「就活に役立ちそう。だから留学する。」というロジックは結局全然腑に落ちず、留学をしなかった自分でしたが、就活が終わってからの方がむしろ「留学をしたい。」という気持ちが強まっていきました。

 

日本の就活はよく特殊だと言われて最近はかなり批判的に捉えられることが多いですが、私はその特殊さの中に、ポジティブな特徴も含まれていると思います。私が就活で一番やってよかったなと思うのは

 

「自己分析」

です。

 

自分の過去を振り返って将来を考え、自分のキャリアをどう描きたいか考える機会は、これまでの人生でそう多くはありませんでした。
そして、その自己分析をしまくった結果、自分がやりたい仕事が明確になり、それを実現すべきために自分に必要な要素(スキル)も明確になったのです。

そして私の場合、英語力・特に英会話力が自分の目指すキャリアに不可欠な要素でした。こうして自分に必要な要素を手に入れる手段として、留学に行くことを決め、イギリスに留学することになりました。長くなりましたが、次の記事には私がイギリスに来て経験した人生で一番苦い経験について書きたいと思います!